第13回放送:1月12日放送

今日からは私、西本幸弘が責任編集長を引き継ぎまして「西本幸弘のVIOLINable」

今日のテーマは「交響曲をより楽しく聴くために!クラシック音楽の様式や形式
について」です。

今日のテーマは「What’s Style!?」。

クラシック音楽の交響曲や、室内楽やソナタなどの曲を構成する形式について…、というと、難しいですね。要は、曲の「レシピ」を知って、より音楽を味わっていきましょう!というお話です。
キラキラ星も、三部形式というスタイルで書かれているんです。演奏しながら(A-B-A)、3つのパートで構成される、三部形式。

これが基本として、次に「ロンド形式」というのは、
♪「クライスラー:ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」

この曲は、ウイーンのヴァイオリニストであり作曲家のクライスラーの「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」という曲です。

ロンディーノはロンドの小さいもの、という意味で、「小ロンド」といってもいいかもしれませんね。ちなみに、最初から今までのところが、ロンド主題と言われるもので、(A)‐(B)-(A)ときて、ここまでで終わると三部形式ですが、ここにまた新しいメロディが出てきます。(A)-(B)-(A)-(C)とくるんです。そして、再び(A)がくる…。

そうですね。サンドイッチはどっちかというと三部形式、ロンド形式はこの後もっと
(D)も出てくるし短調になった(E)も出てくるし、そのたびごとに(A)をはさむので、ミルフィーユみたいに多層構造になってくるんです。
このロンド形式、「エリーゼのために」やモーツァルトの「トルコ行進曲」とかも同じ形式です。

さて、次は、交響曲、協奏曲、そして、ピアノソナタやヴァイオリンソナタの「第1楽章」に主に使われる「ソナタ形式」についてもお話ししてみようと思います。

ソナタって、ソナタ形式をもつ器楽曲という定義をされてもいるんですが、実は、「ソナタ形式」っていうのがありますよ、それに則って、ハイドンやモーツァルトが作曲していたかというと、そうでもないんです。どちらかというと、ハイドンやモーツァルト
さらにはベートーヴェンら古典派とよばれる作曲家の音楽が、これから説明するような
スタイルになっていることから「ソナタ形式」と呼ばれるようになったという説もあります。

【ソナタ形式】は、簡単にいうと、物語の「起承転結」に近いかもしれません。
厳密に言えば必ずしもそうではないのですが、ソナタ形式一般的に二つの主題が登場する「提示部」がありまして、そのあと、「展開部」があって次に、提示部をもう一度ちょっと変化させて弾く「再現部」があって、結末のコーダへといくのが一般的です。

♪「モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136」
(解説)

はじまりました、提示部。英語だとExposition。この曲の最初の「主題」なので、第1主題といいます。この曲はニ長調なので、その調性からスタートしています。

第2主題は、提示部は2つのパートからできていることになります。第2主題、ちょっと音楽に詳しくいらっしゃるかたには、「イ長調」に転調しているんです。でも、転調したよ、とはっきりとわかるかわからないくらいです。
とってもそっくりの調、似ている調に飛んでるんです。

実はハ長調とト長調、とかニ長調とイ長調とかって、調性には、「親類関係」みたいなのがあるんです。とても近い性質をもつ調とか、同じ主音をもつ別な家族みたいなのとか。そういう調性の中から、近い親戚筋を集めて転調をサラッとやってのけたりしているんです。

そうこうしているうちに、ソナタ形式の展開部がやってきましたよ。なんだか、ほら短調、すこし不穏な空気になってませんか?物語の展開部ですね。メロディやリズムの形は、主題にとても近いんだけれども、なんだか曲に陰影をつける感じになります。
古典派からロマン派にかけて、或いはもっと時代が進むとこの「展開部」がとても長くなります。ドラマがつぎつぎと、めくるめく展開する感じになるんですね。そうするとどんどん交響曲やソナタは長大化していきます。
モーツァルトのディヴェルティメントは、ここで「再現部」を迎えます。

ABAの三部形式にも共通します。再び第1主題がやってきて第2主題もやってくるんですが、ここが実は1回目と違う!1回目は親戚の調に引っ越したりしたんですが、今回は、そのままニ長調で第2主題が出てくるんです。

はじまりの時とはちがって、確実に「おわり」に向かっていきますよという「変化球」です。
みんな、また知ってるテーマがやって来たなあと思っていると、あれ?ちょっと
違う?といういい意味での裏切りがまっていて、終わりへとむかっていきます。

スタイルを知っておくことで、次はこうくるな、という予測と作曲家のいい意味でも裏切りや「あそび」を知ることが出来るようになります。

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